「仏像 一木にこめられた祈り」その1

東京国立博物館(10/3-12/3 2006) 11/18観覧
展覧会ホームページ http://butsuzo.jp/


体躯の主要な部分を一本の木からつくり出す「一木造」の仏像にスポットをあてた展覧会。
歴史美術の展示では、絵画やその他の工芸品、文書史料等と一緒に仏像が並ぶのはめずらしくないが、こと仏像に絞った企画展はさほど頻繁には行われず、ある程度の期間をおいて催されるように思われる。国立博物館で行われる大規模な仏像の展覧会となると、12年前にみた奈良博での慶派展*1以来かもしれない。

今回の東博の特別展はどうも他所を巡回しないようだから、この際東京へ見に行くことにした。京都・奈良の国博には何度も足を運んでいる私だが、東博の訪問ははじめてである。特別展のみならず、東博へ行くこと自体が楽しみだった。


11/19の日記にも書いたが、特別展にはどれくらい人が来るかわからなかったので、早朝に出発して開館前には着けるよう計画した。まあ混雑ぶりなどを知ろうと思えば、人様のブログでものぞけばわかりそうなものではある。だが、今回なるべく事前情報―とくに展示内容にかかわる―は頭に入れないで観覧当日を迎えたかった。一木彫展をとりあげてたこの前の「新日曜美術館」も、録画して東博で実見したのちにみることにした。それだけ、お楽しみは会場に行くまでとっておきたかったわけだ。


そして11/18、東京・上野。
東博もそうだが、上野公園に行くのも私には初めてのことである。美術館、博物館や動物園がある上野公園は、京都でいえば岡崎のようなところか。とくに道に迷うこともなく、案内をみて適当に歩いてたらやがて正面に東博本館がみえてきた。



開館を待つ人たち。この数メートル前から列ができていた。


おお、もう人が並んでる。人気のありそうな展覧会だとは思ってたが、開館前からこの賑わいとはちょっと驚いた。ほかの地方から東京にやってきた仏さんも多いから人が集まるのだろう。写真(携帯で撮影)は前売券をもってる人の列で、これとは別に左右のチケット売り場では当日券を求める人が列をつくっていた。私は京博の友の会に入ってるので、前売り所持のほうへ並ぶ。しかし当日一般1500円とはなかなかのお値段だ…私はタダ見ですが。

しばらくして開館時刻となり、列は博物館の敷地へと入る。私も前を進む人の群れについていく。会場は平成館である。
(つづく)

*1:「運慶・快慶とその弟子たち」@奈良国立博物館 5/28-7/3 1994