8/20奈良博Sトークその2・元興寺薬師

(9/13の日記のつづき)
続いて、本館に展示の仏像のうちから4躯をピックアップ。
スライドを使いながらそれぞれを解説。
以下、内容をメモをもとに略記。


奈良・元興寺 薬師如来立像
・東方仏なので、西向きに展示している。
・材はカヤと断定されるが、これは東博と自然科学の専門家との調査による。肉眼でヒノキ製かカヤ製かを判別するのは、ほぼ不可能。性質上ヒノキの方が欠けやすく、カヤの方がより緻密という。
・カヤは芳香をもつが、現在でも雨などの湿気の多い日にガラスケースを開けると甘い匂いがするときがある(感じ方は個人差あり)。背中に刳られた穴に鼻をつっこむと匂いを嗅げる(たまにホコリも吸い込む)。
・背刳りの穴をふさぐ蓋板は、像とは別に個人の所有となっている。現在それが花台として使われているとか、いないとか…。
・像にみられる翻波式衣文は中国に起源?しかし隆盛したのは日本。
元興寺に伝来した経緯については不明な点が多い。奈良博には明治からいる?
・9月で一旦奈良博での展示が終わり、東京国立博物館の特別展*1へいく。
(明日の日記へつづく)

*1:「仏像 一木にこめられた祈り」@東京国立博物館 10/3-12/3 2006