盗人萩

ツクツクボウシがしぶとく発声しておる…。
毎年今くらいはまだ鳴いてる頃だったろうか?
蝉のせいなのか実際そうなのか、今日は暑く感じる(実際暑かったみたいです)。
しかし自宅では掃除がはじまったから、市の図書館に逃げることにした。


駐輪場では萩の花が咲き、実をつけたのもある。
緑地の一角にある、市内の他所から移した横穴式石室の小さな古墳のまわりを
草が伸び放題に茂っていた。諸行無常を感じるべきか…。
文化センターでは敬老会。
公民館のロビーでは、合唱団の少女ら(少年はいなかったと思う)が
お年寄りに披露する「かごめかごめ」や「荒城の月」なんかを練習していた。
会には月亭八方やちゃらんぽらんも来てたらしい。


で、図書館といってもとくに本を借りに来たわけでもなく
この日記の下書きをノートに書いたり、横好きながら今後読書したい本はないか、
文庫の書架を適当にさがしたりしていた。
そんな中、『百済観音半身像を見た』という本をみつけた。
百済観音といえば、かの有名な法隆寺の仏像のことなのだろうけれど、
「半身像」とはいったい何なのか?
表紙をめくると驚いたことに、いきなり書名のとおりの上半身のみの百済観音、
すなわち「百済観音半身像」の写真があった。実在する仏像だったのか…。


NHKのアナウンサーである著者は、あるとき件の百済観音半身像の話を耳にする。
その仏像にひかれた著者は、何処にあるのか、現存するのかもわからない
半身像の所在をさがしていく、という内容である。
半身像とは何か、いつ誰がつくったのか、今は何処にあるのか無いのかなど
肝心な部分ばかりを読んでしまったが、面白そうなので
またいつか借りて読んでみよう。