東のにわには




3月に、京都国立博物館の神像の特集陳列をみにいったとき*1館内に入る前に「東の庭」をのぞきに行った。ここには個人から寄贈された石造物が、そこかしこに置かれている。

これらは朝鮮時代(1392-1910)につくられた「墳墓表飾石造遺物」といわれるもの。つまり、もともとお墓のまわりに並べられていたのである。中国の例にならって朝鮮でも、こういった墳墓装飾が古代から行なわれたらしい。


岡崎あたりを歩いてたときだったか、住宅だか料亭だかの庭先でも同じような石人をみかけた。たぶん少なからず(戦前に?)現地から日本に持ってこられたものがあるのだろう。京博のも、もとは個人蔵である。後になって、京博の石造物と同じく、朝鮮半島ゆかりの史跡である耳塚が近くにあるのを思い出した。


東の庭は前にも行ったことがあったけど、あらためて石人の顔を見てみると、なかなかいろんな表情があって面白いなーと思った。上の画像のように並べてみると明らか。表現のちがいは制作時期によるものか、作者の個性によるものか。

石人には武官と文官がいるらしいが(童子もいる)私には区別がよくわからなかった。

(つづく)

*1:07/4/19の日記参照。