8/20奈良博Sトークその4・金竜寺菩薩

(9/13の日記④、きのうの日記のつづき)


奈良・金竜寺 菩薩立像
・金竜寺は旧都祁村に所在。
法隆寺六観音像と類似した童子形。「一部の人々」に絶大な人気(?)
・体は正面向きで足はひねっている。現在単独の像だが、三尊像を構成する脇侍だったのか?
・両肘先とも後補。脚の彩色文様は鎌倉期の後補か。
・左脇腹、彩色層の下に金箔が(造像当初か)。
・光背(後補)の支柱は、植物の茎のかたちをとる。これは、快慶の東大寺僧形八幡神坐像や八葉蓮華寺像、*1栄快の長命寺像、*2快成の春覚寺像*3などにみられる特徴である。よって、金竜寺菩薩像の鎌倉期補修は快慶周辺によるものか?
・とはいえ後補の光背なので、当館に来た当初は*4これをはずして展示してた。
(明日の日記へつづく)

*1:快慶作、大阪・八葉蓮華寺阿弥陀如来立像をさすか。私のメモに明記されていないので推測、以下注2,3も同じ。

*2:栄快作、滋賀・長命寺地蔵菩薩立像をさすか。

*3:快成作、奈良・春覚寺地蔵菩薩立像をさすか。

*4:主語は講師の岩田茂樹氏。