昼は奈良・夜は京都

昨日も一緒だった Mさん と奈良に行きました。
私と同じく、仏像好きなお方。11時に近鉄西大寺駅で合流。
降りるときになって、同じ急行に乗っていたことに気付く。


きょうは奈良らしい仏像のいるところがよいかな、ということでまずは薬師寺へ。
東院堂で、黒光りする観音像を拝観。
ま、ここの仏像は黒光りしてるのが多いんですけどね。
「第三の目」オペラグラスも使って、上から下・下から上とみていく。


しかし奈良でみる奈良時代の仏像というのは、格別な趣がある…
それは、この日一日を通しての感想でもあります。
平安時代の仏師・定朝は、薬師寺金堂の薬師像など古仏を参考にしながら、
自身の彫刻のスタイルをつくり上げ、一時代を築いたという。
運慶・快慶といった鎌倉時代の仏師も、やはり奈良時代の仏像に学び、
焼き討ちされた興福寺東大寺の復興事業という舞台もあって、
その名声を広く世に轟かせた。
奈良に残る奈良時代の仏像は、日本彫刻史の古典として、
いまでもみる者の心に響くものをもつのだろう。
ほかの土地・ほかの時代の仏像にはない、オリジナルな魅力。


金堂に移動して、薬師三尊像と対面。
うーむ…いいね。立体感。やっぱり黒い。
この像には思い入れがあるが、それはまた 別の はなし…。*1


薬師寺を出て、また近鉄に乗って奈良駅へ。
昼食後、仏像写真のギャラリー・飛鳥園に入った。
ここは以前にも来たことあったが、買い物するのははじめてかな。
ポストカード購入でふたりとも散財。私は90円×15枚で1350円。
ほかでは中々買えないようなイイ写真が多いもんで…。
ほとけ様のお顔のアップをたくさん入手しました。


そして今回のメインというべき、東大寺戒壇院へ。
Mさん が塑像をみたいとおっしゃっていたので。
塑像のある寺では新薬師寺法隆寺も候補だったが、戒壇院四天王プランを採用。
午後の陽光が射す堂内。向かって左前の増長天像が、Mさん のお気に入りだと。
嬉々とした表情で見上げてらっしゃる…。


彼女も私も、立ったりしゃがんだりして、いろいろな角度から四天王像をみる。
ここでもオペラグラス活躍。
欄干の間から、オペラグラスで四天王を覗き込むようにみると、
戦場で敵兵を偵察しているような気分に…武装したはるから。
博物館でライティングされるのもよいが、
お堂の中で自然光に照らし出される仏像は、やはりよいね。
そこでしか味わえないものがある。
四天王が立つ須弥壇のスペース部分に、ビルの模型なんかを置いたら
特撮モノっぽくて面白そう…、堂内にある4つのロッカーは四天王用だな、
縦長だし槍とかも入りそう…とかバカなことを考えたり。


結局、四天王の周りをぐるぐる3周くらいしたか?
若干時間に余裕があったので、奈良国立博物館にも寄ってから、京都へ戻った。


京都で呑んだ後、友人 H君 の部屋に泊めてもらった。
いやー、いつ来ても生活感たっぷりだな、ここは…
しばらくしてご帰宅された H君 に、宿代にビールを差し上げた。
いつもすまんねぇ。
京都で泊まるときは、またお願いしますよ…。

*1:王様のレストラン森本レオのナレーション。